今年も12分の1が過ぎてしまいました。
さて今日は小黒三郎さんの組み木の節句人形をご紹介。
雛人形は、「ひいなあそび」として枕草子や源氏物語にも登場し、平安朝の頃には子どもの遊び道具でした。
現代の雛人形は「さわっちゃダメ」と言われるようなお人形が多いですね。いつもとちがうハレの日を迎える特別な気持ちになってそれはそれでよいのでしょうが、この組み木の節句人形の作者である小黒三郎さんは、「お雛さまを子どもの手に戻すことによって、世界の人形の中でもユニークな日本のヒナ・ドールズが次代に受け継がれていく」ことを願ってこのひな人形をデザインしたのだそうです。
この段飾りはひな壇の段ごとに杉の曲げわっぱでできた容器に一段ずつ収納することができます。まるでパズルのようにうまく収まります。「子どもの手に戻す」つまり、ただ眺めるだけでなく、思うように飾ったり、パズルのようにしまったりして、子どもたちが人形にじかに触れて遊ぶことにより、節句祭りの伝統がこれから先も受け継がれていくようにとの願いが込められています。